セルフライティングコアテクノロジー(SRC)
2010.07.30 セルフライティングコアテクノロジー(SRC)
(このコンテンツは、米900Global社の技術情報ホームページより抜粋・翻訳したものです)
ニック・サイファー
シニアデザインエンジニイア
これまで、ボール軌道に影響を与えたりボール軌道を助けるために、多くのコアデザインがボールの中に使用されてきました。最初はウェイトブロックの無いデザインに始まり、その後パンケーキ型のシンプルなトップウェイトへと移行し、その後2ピース+フリップブロックになり、やがて現在市場に出ている非対称の複雑な形状へと進化してゆきました。デザインにおけるそれぞれの変化は、ボールがレーン上を進む中で、いつ、どのようにボールのエネルギーが発揮されるのかに大きな影響を与えてきました。900グローバルでは、次世代コアについてリサーチとテストを重ねてまいりました。新型“セルフライティングコア(SRC)”デザインは、革新的モーションのさらなる強化を目的として、ユニークな形状と最新の技術的リサーチを融合させたものです。
当初、3Dコア形状のデザインとコンセプトは、均衡点が2箇所だけとなる均一な凸形状(凹みが無い形状)を保つことを考えて作られました。1つの点は“安定”で、もう1つのポイントは“不安定”です。 1つのオブジェクトがこの特長をもったときに、モノ-モノスタティックと呼ばれます。つまり、そのオブジェクトを“安定”スポットに置くと、外から力がかかるまで、そのままの状態となります。もしそのオブジェクトが“不安定”な方の均衡点に置かれた場合、理論上バランスは取れるはずなのですがちょっとした力で物体がゆらぎ、“安定”するポイントにおさまるまで 転がります。同様に、他の表面で置かれた場合にも、自動的に動き始め“安定”均衡ポイントを見つけるまで動き続けます。この自から動きまわることから、“セルフ-ライティングコア”というフレーズが付けられました。このコアデザインは、外からの力が無くとも自ら安定ポイントを見つけようとします。
2次元では、2つの均衡点(1つは安定、1つは不安定)を持つ凸状の形は無く、デザイン自身、戦略的に開発が難しい物となりました。例えば、四角の場合、4辺(安定)の中心でバランスが取れており、8つの均衡点が存在します。複数の安定/不安定均衡点を保持することは、2次元における全ての形状で証明されますので、モノ-モノスタティックの定義に反します。しかし3次元では、他に均衡点が存在します。これらの新しいポイントでは、オブジェクトは不安定なまま無限かつ多方向にバランスをとることができますが、安定するのは1つのポイントだけです。これらポイントの数量は、基本となる安定/不安定ポイントによります。細かい計算をせずに簡単に言ってしまえば、それは突き詰めていくと、事前にお話ししたモノ-モノスタティックの要素で真の3次元形状を可能にするこれら全てのコンセプトを統合したものだということです。
“SRC” コアは900グローバルがデザインしたもので、下記の図1に示されるものです。これは、モノ-モノスタティック要素を保持するために設計されました。この3Dの単一密度質量は、とてもユニークでシンプルです。なぜなら、それは1箇所しか安定する点が無いからです。これらのコンセプトは、ボウリング業界では初の試みとなります。このコアは、どんな最初にどんな位置に置かれても、それ自身で“正しい位置”を見つけます。

我々のリサーチとオンレーンテストでは、ボールがフレアするごとに変化するアクシスポイントごとに見た場合、この“バンク”の中の形状と通常市場に出回っているコア(対称&非対称)を比べると、バンクのコアの方が“不安定力”を全体的に強めることが分かりました。これらの不安定力は、ボールアクシスが移動しながら3つのボールモーションフェーズ進む中で、余計なエネルギーを消費せずに進ませることが出来ます。他のボールは、たくさんの安定/フラットな点を移動する際、余計なエネルギーを消費してしまいます。結果として、“SRC” コアでは、レーンを1フィート進むごとの角度の変化が増加します。基本的に “SRC” は、一度モーションを加えられたら、その後は安定したポイントをどのボールよりも早く見つけ出すのです。 ドリルする際にコアポジションを変更することによって、“バンク” のエネルギーを早く効率的にリリースさせることもでき、コアダイナミクスを最大限に活かすことが可能です。
デザインとテクノロジーについて更に掘り下げますと、我々は“動力のモーメント”を全体的に強化するようにコアデザインを最適化しました。動力モーメント、もしくはモーメントアームは、単純に言えば、軸を中心にして回転する&捻る力です。この例では、4つのコアデザインを比べています。それぞれのコアは、ボールの中心を軸にして半分に割った図になっています。基本的なドリルパターンとPAPからのアクシスの移動に基づき、下記の分析はコアの上部と下部を比べ、どれほど簡単に横回転軸を回ることができるか?ということを調べました。イラストにある図2では、各半分のコア対応する質量の分割線と横回転軸上にあるCGの位置を示したものです。
その下にある図3は、計算されたモーメントアーム動力と各コアにおける上部と下部のモーメントアーム間で変化する不安定の値を示したものです。モーメントアームの不安定の値が大きければ大きいほど、コアが回転しながらレーン上を進む力が大きくなります。前述したとおり抵抗が無いことと関係し、回転する際 “SRC” が一番大きな不安定値を持っていますので、ボールのエネルギーを消費するうえで、最大のコアダイナミクス、パフォーマンス、効率が発揮されます。
形状の形、安定/不安定 均衡点、正確なCG、モーメントアームコンセプト、これら全てを使うことにより、900グローバルは、革新的なモーションを次のレベルへと押し上げました。新型“SRC” は、効率良くかつ効果的にエネルギーを消費させるので、“バンク” にかつてない最高のリアクションを与えることでしょう。新しいテクノロジーの躍進で、900グローバルは他商品に比べ、商品のミッドレーンでの有効性とバックエンドの継続性を大幅に向上しました。


